トップ8が『赤緑信心』と『アブザン・コントロール』で埋め尽くされたグランプリ上海。完全に青系のコントロールと赤系の速攻デッキが締め出された結果となった。理由は色々とあるだろうが、やはり緑のクリーチャーが充実しているのが大きい。締め出されたデッキも2つのデッキと優位に戦えるとは思うが、対策を練ってこないと厳しいデッキなので外れるとかなり不利になる。今回勝ち残ったデッキは安定して戦えるデッキなので結果を残しやすく、人気も高いのだと思う。多分。

http://magic.wizards.com/en/articles/archive/top-8-decklists-2015-05-17

 栄えある優勝デッキはプロツアー2連続トップ8進出を果たした経歴を持つYUUKI ICHIKAWAの『アブザン・コントロール』である。
24 土地
2 《森/Forest》
4 《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes(M15)》
2 《平地/Plains》
4 《砂草原の城塞/Sandsteppe Citadel(KTK)》
4 《疾病の神殿/Temple of Malady(JOU)》
3 《静寂の神殿/Temple of Silence(THS)》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth(M15)》
4 《風立ての荒野/Windswept Heath(KTK)》
22 クリーチャー
4 《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix(BNG)》
4 《死霧の猛禽/Deathmist Raptor(DTK)》
4 《棲み家の防御者/Den Protector(DTK)》
4 《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder(M15)》
4 《包囲サイ/Siege Rhino(KTK)》
2 《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》
12 その他の呪文
4 《アブザンの魔除け/Abzan Charm(KTK)》
2 《命運の核心/Crux of Fate(FRF)》
2 《英雄の破滅/Hero’s Downfall(THS)》
4 《思考囲い/Thoughtseize(THS)》
3 プレインズウォーカー
3 《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion(THS)》
15 サイドボード
3 《アラシンの僧侶/Arashin Cleric(FRF)》
2 《ドロモカの命令/Dromoka’s Command(DTK)》
3 《悲哀まみれ/Drown in Sorrow(BNG)》
1 《強迫/Duress(DTK)》
2 《世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwaker(M15)》
1 《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor(KTK)》
3 《究極の価格/Ultimate Price(DTK)》

 一番の鍵となるのは《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder(M15)》だろう。3色デッキでダブルシンボルを要求するカードが多いため、マナを安定させるのに大いに役立つ。墓地に落ちてしまっても《棲み家の防御者/Den Protector(DTK)》か《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》で拾えるので全く問題はない。また前者であれば《死霧の猛禽/Deathmist Raptor(DTK)》もついでに戻ってくるので性質が悪い。むしろ墓地に落とす事で手札を増やしていると言ったほうが感覚としては近いだろう。
 《死霧の猛禽/Deathmist Raptor(DTK)》が接死を持っているので地上は何とかなるが飛行を持つクリーチャーは止められない。12枚投入されている呪文はそうしたクリーチャーを排除するためのカードとなる。
 
 スタンダードのグランプリは6月19~21日に開催されるグランプリ・プロヴィデンスまでお預け。それまではモダン中心のグランプリが続くことになる。それまでにメタゲームがどのように推移しているか見物である。

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